「選ばれる理由」は書いてありますか?ホームページをリニューアルしたのに問い合わせが増えない原因

こんにちは。新潟県新発田市でDesign KAI GRAPHを運営している瀬沼華衣です。
デザインの仕事を19年続け、現在は企業や事業の中にある価値を見つけ、「選ばれる理由」として整理するブランド設計から、Web・デザインまで一貫してお手伝いしています。
今日は、ホームページのリニューアルについて少し書きたいと思います。
「ホームページが古くなったから、新しくしたい」
そう思って数十万円、場合によっては100万円以上かけてリニューアルした。でも、思っていたほど問い合わせが増えなかった。
そんなことがあります。
なぜでしょうか。
結論から書くと、原因が「デザインが古いこと」だけではなかったからです。
ホームページを新しくしても、書いてある内容が以前とほとんど変わらず、肝心の「なぜこの会社に頼むのか」が伝わっていなければ、見た人の判断材料は増えません。
だから、見た目は新しくなっても、結果が大きく変わらないことがあります。
問い合わせが増えない原因は、一つではありません
最初にここはきちんと書いておきたいのですが、ホームページから問い合わせが来ない原因は一つではありません。
そもそもホームページへのアクセスが少ない場合もあります。
来てほしいお客様と、実際にサイトへ来ている人が違うこともありますし、検索で見つけてもらえていない、問い合わせボタンが分かりにくい、問い合わせまでの導線が悪い、ということもあります。
だから、
「問い合わせが来ない=ホームページの文章が悪い」
と単純に判断することはできません。
ただ、リニューアルのご相談を受けたときに私が必ず確認していることがあります。
それは、
せっかくホームページまで来てくれた人に、「なぜここを選ぶのか」という判断材料がちゃんと渡せているか。
ということです。
ここが抜けているホームページは、意外と多いです。
デザインを新しくすることと、「選ばれること」は別です
もちろん、ホームページのデザインは大切です。
何年も更新されていない古いデザインのままだと、「この会社、今も営業しているのかな?」と不安に思われるかもしれません。
スマートフォンで見づらかったり、文字が小さすぎたり、情報が整理されていなければ、それだけで離脱されることもあります。
だから、きれいで見やすいホームページにすることには意味があります。
ただ、今は多くの会社のホームページが、ある程度きれいです。
つまり、
「見た目で負けない状態」と、「この会社を選びたいと思ってもらえる状態」は別なんです。
ここには、もう一段階あります。
「何をしている会社か」は書いてある。でも、「なぜここなのか」がない
問い合わせにつながりにくい企業サイトを見ると、会社の情報自体はかなり丁寧に掲載されていることがあります。
事業内容、対応可能な加工やサービス、設備一覧、会社沿革、アクセス、会社概要。
もちろん、どれも必要な情報です。
でも、これは基本的に「私たちはこういう会社です」という自社の説明です。
お客様が知りたいのは、その先です。
同じような会社が3社あったとして、なぜここなのか。
何を頼むのが得意なのか。
どういう相談なら力になれるのか。
他社ではなく、この会社に頼むことで自分にどんなメリットがあるのか。
ここが分からなければ、お客様は比較できません。
そして、違いが分からないものは、最終的に価格や距離など、分かりやすい条件で比較されやすくなります。
「うちの強みは技術力です」で、本当に伝わるでしょうか
企業の方に、「御社の強みは何ですか?」と聞くと、
「技術力ですね」
「丁寧な対応です」
「地域密着です」
「長年の実績があります」
という答えが返ってくることがあります。
どれも間違ってはいません。
でも、ここで私はいつも、
「だから、お客様にとって何がいいんですか?」
と考えます。
技術力がある。
だから何ができるのか。
長年の実績がある。
だからお客様は何を安心できるのか。
地域密着である。
だから遠方の会社ではできない、どんな対応ができるのか。
そこまで掘り下げて初めて、「強み」がお客様にとっての選ぶ理由になります。
「技術力があります」だけなら、競合他社も同じことを書いているかもしれません。
それでは、違いが伝わりません。
作り手が作りたいホームページになっていないか
もう一つ、ホームページを見ていて気になることがあります。
少し前に、ある会社のホームページを見ました。会社名は伏せます。
普通に縦へスクロールするつもりで開いたら、横へ進んでいくホームページでした。
さらに、こちらがまだ文章を読んでいる途中なのに、画面が自動的に動いていきます。
「ちょっと待って、まだ読んでるんだけど……」
という状態でした(笑)。
一番見たかった実績や事例も小さく表示されていて、内容自体は良いものだったのかもしれませんが、私は途中で読むことを諦めてしまいました。
これはデザインに手を抜いているサイトではありません。むしろ逆で、かなりこだわって作られていると思います。
でも、そのこだわりが、見る人よりも、作る側を向いてしまっているように感じました。
Webサイトに凝った動きを入れること自体が悪いわけではありません。
ただ、お客様はそのアニメーションを見るためにホームページを開いているわけではありません。
「この会社なら、自分の悩みを解決してくれるだろうか」
「どんな仕事をしているのか」
「信頼して相談できる会社なのか」
それを確認しに来ています。
だから、読み込みが遅い、文字が読みづらい、欲しい情報が見つからない、操作方法が分からない。
この時点で、どれだけ良い内容が書かれていても届きません。
それは、本当にもったいないことだと思います。
制作会社を変えれば解決する、という話でもありません
ここは誤解されたくないので、はっきり書いておきます。
ホームページで成果が出ないからといって、前の制作会社が悪かったとは限りません。
ホームページ制作には、いろいろな依頼の仕方があります。
デザインや実装を中心に依頼する場合は、会社から提供された事業内容や会社情報を整理して、見やすい形にするのが基本になることもあります。
でも、その前段階にある、
「誰に選ばれたいのか」
「他社ではなく、自社が選ばれる理由は何なのか」
「一番伝えなければいけない価値は何なのか」
ここが整理されていなければ、どれだけデザイン力の高い制作会社でも、存在しない材料をホームページに載せることはできません。
社長の判断が間違っていたという話でもありません。
「ホームページが古いから新しくしよう」
という判断は、とても自然です。
ただ、もし本当の問題が「見た目の古さ」ではなく、自社の価値が整理されていないことだったとしたら、デザインだけを変えても問題は残ったままです。
だから私は、ホームページを作る前の設計がすごく大事だと思っています。
私が最初にするのは、デザインではなく「話を聴くこと」
私はホームページやブランドづくりのご相談をいただいたとき、
すぐに、「何色にしますか?」「どんなデザインが好きですか?」とは聞きません。
まず、経営者の方にじっくりお話を聞きます。
案件によっては、最初のヒアリングだけで2〜3時間かかることもあります。
例えば、こんなことを聞きます。
事業をする上で1番大切にしている事はなんですか?
なぜこの会社を作ろうと思ったのですか?または継ごうと思ったのですか?
長く取引しているお客様は、なぜ御社と付き合い続けていると思いますか?
お客様から、選ばれている理由は何だと思いますか?
これから、どんな会社になっていきたいですか?
など、これ以上にたくさんの内容をヒアリングします。
こういう話を聞いていると、その会社の中にすでにある価値が少しずつ見えてきます。
強みは、外から付け足すものではありません。多くの場合、すでに会社の中にあります。
ただ、毎日やっていることほど、自分たちには「普通」に見えます。
「そんなの、どこの会社でもやってるんじゃないですか?」
と言われることもあります。
でも、外から見ると、その“普通”の中に、「だからこの会社が選ばれているんだ」という理由が隠れていることがあります。
だから、外から話を聞く人が必要になります。
聴いて、整理して、御社にしかない価値を見つけて、それをお客様にも分かる言葉へ翻訳する。
私は、デザインよりも先にこの作業をしています。
これを整理する仕事を、私は「ブランド設計」と呼んでいます
私は、ホームページを作る前のこの時間こそ、すごく大事だと思っています。
会社の中にある価値を見つけて、「なぜこの会社が選ばれるのか」を整理する。私はこの仕事を、ブランド設計と呼んでいます。
ブランディングというと、ロゴを新しくしたり、おしゃれな世界観を作ったりすることを想像される方も多いかもしれません。
でも、私はそれだけをブランディングだとは考えていません。
誰に選ばれたいのか。
なぜ選ばれるのか。
どんな価値を届けているのか。
どんな会社として覚えてもらいたいのか。
そこをまず整理して、一本の軸をつくる。
そのあとに、ブランドコンセプトや言葉をつくり、ホームページ、ロゴ、パンフレット、発信へつなげていく。
何を作るかの前に、なぜ選ばれるのかを考える。
私は、この順番が大事だと思っています。
ホームページは、「選ばれる理由」を伝える場所
ホームページは、会社案内をインターネット上に置く場所ではありません。
もちろん会社概要も必要ですが、それだけではない。
お客様が、
「自分の悩みを相談できる会社なのか」
「他社と何が違うのか」
「ここなら安心してお願いできそうか」
を確認する場所でもあります。
つまり、
比較されたときに、「私はここがいい」と判断してもらうための場所。
だから私は、ホームページを作るときに、見た目だけではなく、誰に、何を、どんな順番で伝えれば「ここに相談してみよう」と思ってもらえるのか。
そこまで考えます。
リニューアルする前に、一度確認してほしいこと
もし今、
「ホームページを新しくしたのに、問い合わせが増えなかった」
「作り直したけれど、何が変わったのかよく分からない」
という状態なら、もう一度デザインを変える前に、確認してほしいことがあります。
御社のホームページに、「なぜ御社を選ぶのか」は書かれていますか?
事業内容ではありません。
会社概要でもありません。
設備一覧でもありません。
お客様から見た、「だから、ここに頼みたい」という理由です。
もしそれがまだ言葉になっていないのなら、ホームページを作り直す前に、まずそこから整理した
方がいいかもしれません。
問い合わせが来ない理由の棚卸し|60分無料相談
Design KAI GRAPHでは、御社のホームページを実際に見ながら、
「なぜ問い合わせにつながっていないのか」
「何が伝わっていて、何が伝わっていないのか」
を一緒に確認する、60分の無料相談を行っています。
「うちの強みって聞かれても、技術力くらいしか出てこない」
そんな状態でも大丈夫です。
それは強みがないのではなく、まだ言葉になっていないだけかもしれません。
毎日やっていることほど、自分たちには当たり前に見えます。
だから、まずは外から見て、一緒に棚卸しをします。
この60分で行うのは、何が伝わっていないのか、どこに問題がありそうなのかを整理するところまでです。
その先の「では、どんな価値を打ち出し、どう伝えていくのか」というブランド設計については、きちんと時間を取って行う仕事になりますので、必要な方にだけ別途ご案内しています。
「一度、自社のホームページを客観的に見てほしい」というところからでも大丈夫です。
まずは、お悩みをお聞かせください。
瀬沼華衣(せぬま かい)
聴き役デザイナー|ブランド・マネージャー
Design KAI GRAPH 代表/新潟県新発田市
話をじっくり聴き、すでにある価値や強み、想いを見つけ出し、「選ばれる理由」として言語化・ブランド設計しています。
ブランドコンセプト・言語化・Web・デザインまで、一貫してディレクションしています。




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